工場を建設したい!工業専用地域に建築可能な建物や制限について解説

事業を営んでいる方が工場を建設したいと思った場合、どこでも建てられるわけではありません。
工業に専念するためには、工場の建設が可能な地域について把握しておく必要があります。
そこで今回は、工場を建設できる「工業専用地域」とはどのような地域なのか、建設可能な建物や建設時に受ける制限について解説します。
工場を建設する予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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工場を建設するなら知っておきたい「工業専用地域」とは

工業専用地域とはなにかについて解説する前に、まずは都市計画法による用途地域に関する基礎知識から確認しておきましょう。
都市計画法による用途地域
日本では、高度経済成長期に都市への人口が集中したことから、無秩序な開発を防止するために「都市計画法」を制定し、計画的な市街化を図ってきました。
都市計画法では、街の整備を進める「市街化区域」と、整備を抑える「市街化調整区域」に分けています。
市街化区域は、計画的な街づくりを目的に、その用途に応じて用途地域を下記の3つの系統に大別しています。
●住宅系用途地域…住環境が優先される地域
●商業系用途地域…商業の発展を目的とした地域
●工業系用途地域…工場や倉庫などを建てることを目的とした地域
都市計画法では、用途地域を設けることで、土地の利用や建築物などを制限しています。
工業専用地域とは
工業系用途地域は、さらに準工業地域、工業地域、工業専用地域の3つに区分されています。
準工業地域とは
準工業地域とは、工場だけでなく住宅や商業施設なども混在する地域を指します。
環境や地域の安全に大きな影響を与えない程度の工場であれば、建設が認められます。
工業地域とは
工業地域とは、用途制限上はすべての工場の建設が許可されている地域を指し、住宅を建てることも可能です。
しかし、住むことを目的としておらず、騒音や煙などの影響を受ける可能性があるため、住宅には適していません。
工業専用地域とは
工業専用地域とは、工業団地やコンビナートの建設を想定した地域を指します。
工場建設のために区分されているため、住宅を建てることはできません。
なお、工業専用地域は、臨海部や幹線道路沿いなど、物流や操業に配慮した立地に指定されることが多いです。
用途地域によって制限が異なる
用途地域では、建ぺい率の限度を定めています。
建ぺい率とは、敷地面積に対する建物の建築面積の割合です。
建ぺい率が高い地域では、敷地に対して大きな建物を建てることができます。
反対に、建ぺい率が低い場合は、建物の面積が抑えられるため制限が厳しい地域であることがわかります。
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工場のほかに工業専用地域で建設できる建物

工業専用地域では住宅を建てられないことを前章で解説しましたが、ほかにもいくつか建物の種類が指定されています。
そこで次に、工業専用地域で建設可能なものと不可能なものについて解説します。
工業専用地域における建築物の制限
建築物の制限について、建築可能なものと不可能なものに分けて解説します。
建築可能なもの
工業専用地域には、工場以外に以下のようなものを建てることができます。
●公衆浴場
●店舗(物品販売店や飲食店を除く)
●事務所
●カラオケボックス
●自動車教習所
●倉庫業の倉庫
店舗やカラオケボックスなどには面積の制限が設けられていますが、工場や事務所に制限はありません。
したがって、用途制限上は大規模な工場を建設することも可能です。
そのほか、神社や教会、自家用の倉庫などを建てることもできます。
建築不可能なもの
工業専用地域では、以下のようなものを建築することはできません。
●住宅、共同住宅、下宿
●学校、病院
●老人ホーム
●飲食店
●ホテル、旅館
●ボウリング場、パチンコ店、映画館など
工業専用地域では、住宅をはじめ、そのエリアでの生活の利便性を高めるような施設は建築不可能です。
ただし、複数の工場の従業員を対象とするコンビニエンスストアや社員食堂などは、計画内容によっては建築できる場合もあります。
また、従業員が子どもを預けて働けるようにと、児童厚生施設などの建築も自治体の判断や計画内容により認められるケースが見られます。
上記からわかるように、工業専用地域はそこに人が住むことを想定していないため、一般的に市街地で見られるようなものは建築できません。
ほかの工業系用途地域は制限が緩い
先述のとおり、工業系用途地域には3つの種類があり、なかでも工業専用地域の制限は厳しいです。
準工業地域は建築できる工場自体に制限がありますが、工業地域では、用途制限上はすべての工場を建築できます。
そのうえ、住宅や店舗、学校なども混在しているため、工場を建築するエリアに生活の拠点も置きたい場合は、工業地域と工業専用地域の制限を比較して検討しましょう。
工業専用地域でも、ほかの用途地域と隣接していれば、工業地域に住みながら工場を営むことにそれほど不便さを感じない可能性もありますよ。
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工業専用地域で工場を建設する際の制限

工業専用地域で工場を建設するためには、いくつか条件をクリアしなければなりません。
そこで最後に、工業専用地域における制限について解説します。
工業専用地域には、以下の4つの制限が設けられています。
●建ぺい率
●容積率
●道路斜線制限
●隣地斜線制限
上記の内容について、順番に解説します。
建ぺい率
先述のとおり、建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積の割合を数値にしたものです。
建築面積は、建物を真上から見たときの面積を指します。
工業専用地域で定められている建ぺい率は、30%、40%、50%、60%のいずれかです。
この数値を超えた割合で建物を建築することはできません。
容積率
容積率とは、敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合を数値にしたものです。
延べ床面積とは、建物の各階の床面積の合計を指します。
工業専用地域で定められている容積率は、100%、150%、200%、300%、400%のいずれかです。
ただし、接する道路が幅員12m未満の場合は、その幅員に6/10を乗じた数値と容積率を比較し、数字の小さいほうが採用されます。
道路斜線制限
道路斜線制限とは、前面道路の反対側から架空の斜めの線を引き、その範囲内で建物を建てなければならないという規制です。
これは、道路や周辺の建物の採光や通風を確保することを目的としています。
前面道路の反対側からの距離や傾斜勾配(斜線の勾配)は、道路の幅員や用途地域などに応じて定められています。
ただし、道路から一定の距離があれば、斜線制限は適用されません。
工業専用地域では、傾斜勾配を1.5と定めています。
また、斜線制限が適用されなくなる適用距離は、建物の容積率によって以下のように異なります。
●容積率200%以下…適用距離20m
●容積率200%超~300%…適用距離25m
●容積率300%超~400%…適用距離30m
●容積率400%超…適用距離35m
なお、セットバックした場合は、後退した位置から斜線を測るため、より高い建物を建築できるようになります。
隣地斜線制限
隣地斜線制限とは、隣地との境界線から一定の高さと勾配で架空の斜めの線を引き、その範囲内で建物を建てなければならないという規制です。
工業専用地域では、基準高さを31mと定めています。
傾斜勾配は、31mを超える部分から隣地との境界線までの距離の2.5倍以下とし、この架空の斜線の範囲内を超えない高さで建物を建築しなければなりません。
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まとめ
工業専用地域とは、工業団地やコンビナートの建設を想定した地域を指し、住宅など建設できないものも多くありますが、用途制限の観点では工場や事務所を建てやすい地域です。
ただし、工業専用地域では、建物を建てる際の建ぺい率や容積率などいくつかの制限を受けます。
工場を建設する際には、定められている規制を事前に確認し、それを超えない範囲で設計することが大切です。
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