マイホームを購入する際、多くの方が住宅ローンを利用されます。住宅ローンを申し込むと金融機関は審査を行います。この審査には事前審査と本審査があります。 審査の結果については、申し込みをする銀行や個人の事情等によって異なるため、分かりにくくなっています。
住宅ローンの審査する際、金融機関にはいくつかのチェックポイントがあります。チェックされるポイントについて借り主の返済能力や信用を評価して、住宅ローン融資を決めます。金融機関によっても審査項目や重要視するポイントは違ってきますが、一般的に審査にマイナスになるものは以下のような項目があります。
・個人信用情報に関係するもの
・返済負担率が上限付近での借入れの申込
・勤続年数 1年以上
・勤務形態が契約社員
・派遣社員・アルバイト・パート 審査が通らない場合には、これらのポイントの1つや、いくつかの項目でマイナスポイントがあったなどが考えられます。
今回は前編・後編に分けて、これからマイホームを購入したいがローンについて不安がある人やマイホーム計画はまだだけどローンについて知りたい人に向けて、住宅ローン審査に関する「銀行の基本的なチェックポイント」と「事前審査に落ちてしまったあとでも、落ち着いて対処するためのポイント」をお話していきます。
もっとも重要なチェックポイントの一つに「異動」というものがあります。
異動とは信用情報機関に登録されるネガティブ情報のことです。 例えば、公共料金の支払いが遅れた、携帯電話の支払いが遅れていたなどの事実があった場合なども異動となってしまうことがあるので、注意が必要です。
ブラックリストと言うとイメージがしやすいと思います。信用情報に異動が記載されていると、ほぼ確実に審査に落ちてしまいます。情報機関によって異なりますが、CICの場合は遅延状態の解消後5年間は異動情報が残ります。 ちなみにCICとは株式会社シー・アイ・シーという会社のことです。CICは消費者のクレジットおよび消費者ローンに関する信用情報(個人の属性・契約内容・支払状況・残債額など)をクレジット会社などから収集し、それらの照会に応じて情報を提供している信用情報機関です。
個人信用情報の内の返済履歴で、どれだけしっかりと返済をしているかが審査されます。
借金自体が悪いことではなく、しっかりとした返済履歴は逆に信用の強化にも繋がります。 その一方で異動があると、その人個人の返済についての信用力がないと考えられてしまうのです。公務員や上場企業などに勤務している場合は収入が安定しているという意味で審査に有利です。しかし、異動についての審査のポイントは個人の返済に対する信用力ですので、評価に例外はありません。
個人信用情報機関に異動扱いとされてしまうケースは、「クレジットカードの支払いなどの返済日から61日以上、または3ヶ月以上の支払遅延」があると金融機関より申請がされて異動と登録されます。
遅延期間が2つありますが、これは金融業者によって異動の登録が異なるためです。一般的にクレジットカードは61日、携帯端末の料金については3ヶ月以上としている会社がほとんどです。
しかし、CICなどの個人信用情報機関へ異動の登録ができるのは61日からで、今は3ヶ月としている会社もいつ運用を変更するか分かりません。「61日以上の遅延で異動となる」と理解しておくことをおすすめします。