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再建築不可物件はどこまで工事できる?

カテゴリ:不動産コラム
以前、再建築不可物件についてお話したことがあります。

以前のコラムはこちらを参照下さい。


今回は再建築不可物件はどこまで工事できるのかをお話していきます。






●増築
増築とは、建物の床面積を増やす行為をいいます。再建築不可物件では、増築をすることはできません。

●大規模の修繕・大規模の模様替
大規模の修繕あるいは大規模の模様替とは、主要要構造部を半分以上取り換えるような工事を指します。たとえば柱が30本あるとすれば、16本以上取り換えた場合に該当します。

●申請は不要でも工事はできない
再建築不可物件でよく発生する間違いは、再建築不可物件で大規模の修繕・大規模の模様替を実施してしまうことです。結論を急いで言えば、再建築不可物件では大規模の修繕・大規模の模様替はできません。

なぜこのような間違いが発生するかと言えば、木造住宅で大規模の修繕・大規模の模様替を実施しても、建築確認申請が不要とされているからです。「建築確認申請不要」なら「勝手に建築ができる」という思い込みから工事を進めてしまうのです。

●どこまでが修繕なのか
大規模の模様替とは、主要構造部を半分以上取り換えることです。主要構造部とは「柱、壁、柱、床、はり、屋根、階段」が該当します。つまりこれらの部位を半数以下取り換えることは可能だということです。

反対にすべて交換してもいい部材を明らかにしていきましょう。これには「建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分」が該当します。

●屋根や外壁の半分以下はどこまでカウントされるのか
屋根といえば、仕上げの瓦のみに着目してしまいがちですが、屋根下地である野地板や母屋も含まれます。つまり野地板がしっかりと再利用できるのであれば、瓦の葺き替えは可能です。

外壁についてもモルタル壁の場合、下地の木摺を残せば、モルタルをすべて落として、サイディングボードを張ることも可能です。

1階の床は全面張り替えができる
「最下階の床」、つまり1階の床は主要構造部に含まれません。1階の床は老朽化に伴い否みやすいので、ここがリフォーム可能なのは、心強いところです。1階の床を全面的に撤去して、基礎を補強することもできます。

柱や梁はそれぞれ本数をカウントして、半数以下であれば痛みの激しいもの取り換えすることができます。



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柳田 直喜

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