日中の40度に迫る暑さと熱帯夜、皆さんのご家庭では、冷房の設定温度などで下記のように揉めていませんか?
妻「これ以上温度を低くしたら電気代がもったいない!寒いしもっと上げて!」
夫「いや、もっと寝室を冷やさないと眠れない!」
今回は、快適な寝室を作る方法をお話します。
ポイントは室温26℃、湿度50~60%にすることです。
近年、TVやネットで寝室の適切な温度設定について取り上げているので、ご存知の方も多いとは思いますが、正常な睡眠のためには室温 26 ℃、湿度 50 〜 60 %となるよう設定しましょう。
よく聞く28度は、熱中症の危険性が高いのでNGです。
おまけに、ひと昔の家と違い、気密性の高いご自宅の場合、寝ている間の吐息や汗で寝床内温湿度(寝具と人体の間の環境)が悪くなる可能性があります。
暑いこの時期は特に注意が必要です。
寝具を使用しない裸の状態で、高温多湿環境と睡眠との関係を調べた東北福祉大学の研究があります。※裸で寝具なしの場合の適温は29度みたいです。
A 高温35度、高湿75%
B 高温35度、適湿60%
C 適温29度、高湿75%
D 適温29度、適湿60%
深い眠りが得られたのは当然 Dです。
これは、どなたでも予想がつくと思います。
では、適温ではあるものの高湿度のCは、中途覚醒がDの約1.3倍になりました。
もっとも悪い睡眠はA。深い眠りである睡眠段階3~4や明け方に多い、レム睡眠が大きく減少しています。
よい眠りを得るためには一晩中一定の温湿度に設定しないといけません。
つけたり消したりを繰り返す方もいらっしゃいますが、その都度起きるのは、深い睡眠を妨害し、翌朝に悪影響が及びます。
消費電力はエアコンのつけはじめが最大で、常時つけっぱなしの方が消費電力は少ないです。
よくエアコンのつけっぱなしは、翌朝体がだるくなると言う方もおられますが、そもそも日頃から睡眠の質は悪いかもしれません?
単純に、質の高い眠りが必要量足りていない可能性もあります。
また、上記でお話しましたが、つけたり消したりを繰り返すことで、深い眠りが減少していることも考えられます。
睡眠不足に問題がないのであれば、エアコンの風が直接当たり、寝冷えしている可能性があります。
そのため人体にはあたらないよう工夫してください。
扇風機は、部屋の空気をうまく循環してくれるので重宝しますが、こちらも体に当たらないよう、上に向けたり、壁に向けてその跳ね返りの風を利用してください。
もし旦那さんや彼とエアコンの設定でもめてしまったら?
睡眠の適温適湿は先述の通りですが、同じ人間でも、好みや感じ方に差があるため、パートナーとエアコンの温度設定でもめるご家庭も多いようです。
まず、温湿度の設定で一晩中つけ続けてください。
これが、最適であることが分かっているので、ここは2人とも歩み寄ることが大切です。
最適温湿度が寒いという方は、タオルケットなどの薄手の掛け寝具ではなく、ダウンケットや肌掛けを合わせるなどして、対策をしましょう。
寝冷えを防ぐためにも、長袖長ズボンや、ネックウォーマーやレッグウォーマーを使用してください。
暑い方は、そもそも深部体温が高いままなのかもしれません。
もしかして、湯舟に入っていないのではないですか?
人間はは、内臓などの体温が高い状態では、質の高い眠りの持続時間が短くなります。40度以下の湯舟にゆっくり浸かり、副交感神経が優位になると、体表面や手足末端から放熱し、深部体温が下がるそうです。
夏場ですと、就寝1~2時間前にはお風呂から上がるようにすればよいです。
また、後頭部を冷却シートで冷やすと、寝つきまでの時間が短縮したという報告もありますので、試してみてください。
ぜひ、ご家庭でも実践し、快適な寝室を作って熱中症対策をして下さい。