一戸建てを買うときに新築が良いか、中古が良いか迷うこともあるのではないでしょうか。
単に新しさやローンの問題だけではなく、さまざまな条件のもとに新築と中古のどちらが良いか、お勧めの物件は変わります。
今回は「一戸建てにおける新築と中古の違い」をお伝えします。
「新築」と「中古」物件のメリット、デメリット
まず「新築」とは築年数1年以内で、まだ誰も契約していない状態の物件のことを言います。
そして新築には注文住宅と建売住宅の2つがあります。
◆注文住宅
土地が決定したら、打ち合わせしながら自由に住宅を建築する
◆建売住宅
建設会社などが土地を購入、住宅を建て、その後土地付き住宅を一般へ販売する
注文住宅であれば、自分の思い通りに物件を建てることができますので、理想に限りなく近い物件を手に入れることが可能です。
しかし、物件ができ上がるまでには一定の期間がかかり、それまでの住居の家賃がかかる点がデメリットといえます。
建売住宅はすでに物件が出来上がった状態で内覧できるため、建築の知識や複数の物件に住んだことがない人でも、実際の生活をイメージしやすく、条件さえあえば即日入居が可能なのがメリットです。
建売住宅でもドアの付け替えなど一部のカスタマイズが可能ですが、オプション料金が発生します。
中古住宅は、建売住宅同様すでに物件が出来上がっていますので、即日入居が可能です。
転勤などで住宅を手放す人も多い春や秋のシーズンには、たくさんの物件から選べる可能性も高まります。
ただ、築年数が浅くても以前の入居者が居住していた都合上、新築よりも部屋の各部分に不都合が起きやすい傾向にあります。
そのため住んでみて少しずつリフォームしたり、入居前に一気にカスタマイズするといった方も多くなっています。
住環境からみる「新築」「中古」の多いエリアの違い
販売されている物件の地域で、購入後のおおよその生活が垣間見られることがあります。
◆新築の多いエリア
新築物件が多く販売されているエリアは、これから地域コミュニティが成長していく可能性が高いエリアといえます。
行政などが中心となってスーパーや保育園、病院など、街のさらなる発展や再開発を進めているエリアには新築物件が多く立ち並ぶ傾向にあり、今後の住環境における発展も望めるのが一般的です。
ただし地域の活性化の内容によっては、大きなショッピングモールなどが建設され、生活の利便性は高くなるものの週末の混雑などが予想されるエリアでもあります。
◆中古の多いエリア
中古物件の多いエリアは、交通インフラやショッピング施設などの住環境が整っている傾向にあります。
そのため、内覧時にご近所づきあいや周辺の環境を見ることができ、ゆったりとした生活が過ごせる、という評価もあります。
また、都市部に近くても交通の便があまり良くない、といった理由から中古物件の多いエリアもあります。
自動車などの交通手段があり、購入した物件に安くリノベーションを行い長く住みたい人にはお勧めといえるでしょう。
支払方法・総額から見る「新築」「中古」の違い
長期ローンを組んでも一戸建てに住みたい!という声はよく聞かれます。
では支払い条件などによる「新築」「中古」の違いはあるのでしょうか。
新築のうち注文住宅の場合は、土地と建物についてそれぞれ別途契約が必要になります。
そのため、地主さんや施工業者と直接交渉を行い支払い先や契約内容を事細かに決めなければなりません。
とはいえ、信頼できるハウスメーカーや不動産会社を見つけられれば、これらの作業を代行してくれるので安心です。
建売住宅や中古住宅は、土地と住宅がセット販売になっています。
そのため、支払い先が明確で、ローンの全容も見えやすくなります。
一般的に中古住宅の方が支払い額が抑えられる反面、フラット35などの住宅ローンを契約したい場合、必要に応じて耐震性などの補強工事を行うことが契約条件となっており、追加費用が発生する可能性があります。
(新築の場合は規準に達していない物件を販売するケースが少ない上に、補強工事が必要であれば販売・施工業者が修繕費用を負担します)