今回は平屋のメリット・デメリットについてお話します。
平屋には主に3つのメリットがあります。
メリット①バリアフリーにしやすい
平屋は階段を不要とするため、家の中を完全にフラットにすることができます。
つまりバリアフリーの家を建てることができ、老後でも楽に暮らすことができます。
車いす生活になった場合や小さな赤ん坊でも住みやすく、人に優しい家になります。
地面に近いところで暮らすことができるため、人間にとってとても自然な感覚で過ごすことができます。
メリット②家族が顔を合わせやすい
平屋は家の中がフラットな構造なため、家族の行き来しやすいです。
そのため、構造的に家族が顔を合わせやすい環境になっています。
良く、テレビで引きこもりの子供のシーンを見ることがありますが、引きこもりの子供はたいてい2階の子供部屋に引きこもっています。
2階建には、階段という見えない障壁があり、引きこもりもしやすく、また一度引きこもってしまうと、なかなか解消できない構造になっています。
普段から顔を突き合わせ安い平屋では、家族のコミュニケーションを図りやすいと言えます。
メリット③天井を高くできる
平屋では、ほとんどの場合、土地規制の高さ制限に引っかからないため、天井を高くすることができます。
天井を高くすると、同じ空間でもとても広く感じます。
ホテルの結婚式会場などは天井が高いですが、天井を高くすると人間は空間を広く感じるようになります。
平屋は、天井を高くして作ることも可能であるため、広々とした家を作ることができるというメリットがあります。
続いて平屋のデメリットについてお話します。
デメリットについても主に3つあります。
デメリット①価格が高い
平屋の最大のデメリットは価格が高いという点です。
建築費が割高で、広さを求めたら、その分、広い土地を必要とします。
平屋が高い理由については、「1.平屋の価格が高い2つの理由」で解説したとおりですので、割愛します。
デメリット②土地が狭いと狭くなる
土地には建ぺい率の指定があるため、平屋は土地が狭いととても狭くなります。
通常、土地の狭い狭小地では、3階建ての狭小住宅を建てるようなケースが多いです。
土地が狭い場合には、面積を広げるため建物を上に伸ばすことによって、狭い土地のデメリットを解消しています。
平屋を建てるということは、建物を上に伸ばさないということです。
狭い土地で平屋を建ててしまうと、狭い土地のデメリットを何も解消できません。
狭い土地で平屋を建てることは、狭さを助長するため逆効果です。
そのため、平屋を建てるのであれば十分に広い土地が必要となります。
元々広い土地を持っている人であれば、余裕があるため平家を建てても良いと思います。
土地を購入する人であれば、広い土地を購入しなければならない
これから土地を購入する人であれば、どの程度の広さの土地が必要かも含めて十分に検討するようにして下さい。
デメリット③採光が悪い部屋ができる
平屋は日当たり(採光)の悪い部屋ができやすいというデメリットがあります。
四角形の形をした家のケースでは、南面を向いている部分は、平屋の場合、1階の1面のみです。
それに対し、2階建では、南面を向いている部分は、1階と2階にそれぞれ2面ずつ設けることができます。
南向きの部屋を作ろうとしたら、2階建てなら1階と2階にそれぞれ作ることができますが、平屋だと、1階に1つだけしか作れません。
南向きの部屋を1階に1つ作ったら、残りは東や西、北に面した部屋になります。
そのため、全体的に日当たりが悪くなります。
平屋で日当たりの問題を解消するには、中庭を作ることが考えられます。
中庭を作れば、北側に配置された部屋に南側の中庭から日当たりを確保することができるためです。
しかしながら、中庭を作るには、さらに広い土地が必要となります。
元々、広い土地でないと平屋は作れないのに、日当たりを良くしようとすると、もっと広い土地が必要と言うことです。
以上が平屋のメリット・デメリットです。