内見のときは気にならなかったのに、いざアパートに入居してみてから音が響くと感じることは少なくありません。
ときには耐えがたいほどの騒音が聞こえてくることもあります。
騒音はストレスを招くため、発生源である住民に文句を言いたくなるものです。
賃貸アパートで騒音による近隣トラブルを起こさないための対処法をお話します。
直接の苦情は絶対NGです!
騒音が聞こえてきたら、すぐにでも近隣住民に苦情を伝えたくなる人はいるでしょう。
ただし、気をつけたいのは、ほとんどの住民は自分が騒音を出しているとの自覚がない点です。
そのため、急に「音をどうにかしてほしい」と言われても、納得してくれるとは限りません。
むしろ、「これくらいで怒るなんて」とわだかまりを残してしまうケースが多いのです。
その結果、人間関係が悪化して近隣トラブルに発展していきます。どれほど音がうるさくても、直接苦情を伝えるのは避けるのが賢明です。
その場合は管理会社あるいは大家に連絡します
騒音の苦情を伝えるには、管理会社や大家さんを経由するのが平和的な方法です。
管理会社や大家さんなら第三者的な立場から、冷静に「このような苦情が聞こえてきている」と伝えてくれます。
スムーズに騒音を止めてもらうには、どのような状況でどれほどの音が聞こえてくるのか記録に残し、管理会社や大家さんに知らせましょう。
自分でできる防音対策とは?
騒音が聞こえてきた場合、自身の行動も振り返るべきです。
自分が「うるさい」と感じているなら、自分の発する音も、近隣住民を同じ思いにさせている可能性があるからです。
すぐにできる防音対策で、トラブルを予防できます。
床の防音対策
賃貸アパートで生活する以上、まったく床の音を立てないのは不可能です。
それだけに、床の防音は階下の住民のストレスとならないよう、重要だといえるでしょう。
防音マット
代表的な床の防音グッズが「防音マット」です。防音マットは床に敷いて使用します。
シートタイプからパネルタイプまでさまざまなものがあるので、取り付けやすい種類
騒音の原因となりやすい家電のひとつが、洗濯機です。
年々改良されているとはいえ、起動時には振動が起こるのでアパートでは近隣に音が響くこともあります。
そこで、「防振マット」を洗濯機の下に敷くよう心がけましょう。
防振マットはゴムやジェルなどの素材でできており、振動を吸収します。音が響くのを防ぎ、近隣トラブルの対策に役立つでしょう。
防音パット
机や椅子は日常的に使う家具なので、つい意識をしなくなりがちです。
しかし、椅子や机が床とこすれる音がうるさく響いていることもあります。
これらの家具の足には「防音パット」を貼り付けておくと、クレーム対策になるでしょう。
防音パットは足と床の接触面に貼れるようコンパクトなサイズになっており、家具を動かしたときの音の響きを軽減するうえ、床を保護する役割もあります。
壁の防音対策
防音においては、壁にも気をつけましょう。
隣室との壁が薄いアパートでは、音が簡単にもれてしまいます。
ささいな生活音すら騒音に感じられることもあるので、念のために防音対策をほどこしておきましょう。
防音パネル
壁の防音対策を本格的に試みるなら、防音壁などを施工してもらう方法もあります。
ただし、賃貸物件では大がかりな工事は行えないので、「防音パネル」を設置するのが手軽でおすすめです。
防音パネルはホームセンターなどで簡単に手に入るアイテムです。
壁に貼りつけたり、家具の後ろに立てかけたりするだけで音を吸収してくれるので、騒音トラブルを防げます。
テレビやゲームの音はもちろん、家事を行っているときに出る生活音から話し言葉までが、隣室にもれにくくなるでしょう。
また、隣室からの音も入りにくくなるので、騒音ストレスを軽減するためにもぴったりです。
家具の配置
隣からの生活音や、自分の部屋からの音もれが気になる場合は家具の配置に気をつかいましょう。
背の高い家具であれば、置き方次第で防音パネルに近い効果を期待できます。
隣室と面している壁に接するよう、タンスやクローゼットを置いてみましょう。
そして、家具の中はなるべく物で埋めるようにします。
そうすると、音を家具が吸収してくれるようになります。
また、音もれに悩まされている場合は、うるさいと感じる場所に寄りつかないような工夫も必要です。
ベッドの頭を壁から離すなどの手間を加えれば、住み心地が格段に変わるかもしれません。
自分もうるさい家電、家具ほど壁から引き離しましょう。
テレビなどは隣に音が伝わらないよう、壁から遠くに置くのが基本です。
近隣の音がうるさくても、直接文句を言うとトラブルになりかねません。
まずは、管理会社や大家さんに相談するのが安全です。
そして、自分も近隣に騒音で迷惑をかけている可能性があると考えることが大切です。
家具の配置や、ちょっとした防音アイテムなどで騒音問題は避けられます。
できることはしっかりと行い、近隣に迷惑をかけないようにしましょう。