まず新築のメリットですが、なんといっても「新しい」ということでしょう。まだ誰も住んだことがないので、床も天井も壁も、住宅設備も新品です。もちろん、新品の状態は最初だけですが、他人が住んだことがない状態はずっと続きます。
設備が新品ということは、最新の機能を備えている場合も多くなります。オートバスや断熱ガラスはもはやほぼ標準装備です。新築マンションでは床暖房やカードキー、LED照明や生ゴミディスポーザーなどを備える物件も多くなっています。
新築マンションや建売住宅は設備を選ぶのは基本的に売主なので、必ずしも最新機能を備えた設備がそろうわけではありません。ただ、ケースによってはオプションで設備のグレードアップなどが可能な場合もあります。
マンションの場合は新築時に分譲される戸数が多いので、複数の間取りから好みのタイプを選べるメリットもあります。未完成物件であれば間取りをいくつかのパターンから選べる場合も少なくありません。
建物が新しいので傷みが少なく、共用部分の修繕などにかけるコストが比較的少なくて済む点もメリットと言えるでしょう。築30年の物件は20年後には築50年ですが、新築ならまだ築20年です。
最近では立地面で有利な点もあるります。
「中古のほうが新築より早く建てられた分、駅の近くなど立地のいい物件が多いと以前はよく言われました。しかし駅前の再開発や建て替えなどで、立地条件のいい新築も増える傾向にあります」
また住宅を購入するときや入居してからの税金が、中古より軽減される場合があります。例えば所有権を登記する際の登録免許税は、建物にかかる税率が新築のほうが低くなっています。また入居してから毎年かかる固定資産税は、一定条件を満たせば建物分について新築から当初3年間(マンションは5年間)、半額になる特例が受けられます(認定住宅ではない場合)。