間取図には、独特の略語が使用されています。賃貸物件でよく、「1R=ワンルーム」、「1K=キッチンと居室が分かれている部屋を見ます。
それでは、「2SLDK」とはどのような間取りなのでしょうか?
2は居室が2つあることを指し、LDKはリビングとダイニングキッチン、Sはサービスルームを表し、2SLDK、あるいは2LDK+Sになります。
サービスルームには、納戸やウォークインクローゼットに使われるような小さなものもあれば、十分居室として使える広さを備えたものもありますが、建築基準法では、採光や換気のために、床面積の7分の1以上の窓面積を持つ部屋でなくては居室として認められません。また、窓の前に階段などがあればその部分は有効面積としてはカウントされません。そのような部屋を「サービスルーム」と呼び、居室とは区別をしています。
そして本題のUB、PS、SBなどについてお話します。
「UB=ユニットバス」というのは、なんとなく見当がつく方が多いと思います。一般的にユニットバスというと、単身者向けの賃貸物件によくあるような、バス・トイレ・洗面台が同室になった3点式ユニットバスを連想しますが、「バスとトイレが同室にある」という意味でユニットバスという言葉を使うのは間違いです。
ユニットバスとは、従来の大工やタイル職人が手作業で作るバスとは異なり、工場であらかじめ天井や壁、床や浴槽などを生産して、各現場でそれらを組み立てるタイプのバスのことを指し、必ずしもバス・トイレが同室にあるとは限りません。通常、新築一戸建てを建てる際には、トイレ・浴室・洗面所が全て独立しているタイプのユニットバスが使用されます。
「PS」とは、パイプスペース、つまり配管のためのスペースです。収納などには利用できません。また「MB」はガスや電気、水道などのメーターを集めたもので、こちらも収納などはできません。パイプスペースの中にメーターボックスがある場合は、「MBPS」と表記されることもあります。
玄関の横にある「SB」とは作り付けのシューズボックスのことです。いわゆる靴箱ですが、さらにシューズインクローゼットになると、靴をはいたまま歩いて中に入れるものを指し、靴だけでなく、ベビーカーやスキー道具、傘などの収納場所としても便利です。間取り図では、「SIC」と表記されます。