春になり暖かくなるとコンクリートブロックや壁、アスファルトなどに現れる「赤ダニ」。
この「赤ダニ」の正式名称は、カベアナタカラダニ(ダニ目タカラダニ科)と言い、体長1㎜ほどの小さな赤いダニで、5~6月頃に発生のピークを迎えます。
埼玉開発の周りでは、毎年3月初旬か中旬頃から発生が見られます。
生息場所は、森林のような場所でも発生しますが、建物やその周り、壁、屋上などで特に多く発生します。
これは、コンクリート等割れ目や、壁と床との隙間、補修時に生じた隙間等が産卵場所になっているためと言われています。
食性は、雑食性で、花粉や小さな昆虫など様々なものを食べます。
ちなみにこのカベアナタカラダニ、近年目立ってきたと思います。
とある学者によると、カベアナタカラダニよる苦情は1980年代以降に増えており、遺伝子を調べるとヨーロッパの個体と一致したということです。つまり外来種なのではないかと言われています。
カベアナタカラダニによる被害として、以下のことが挙げられます。
①大量発生するため、見た目による不快感
②異物混入(体が小さいため、わずかな隙間からも侵入します)
③潰すと赤い体液が出て、洗濯物等を汚す
④潰したダニを皮膚に長時間(実験では6時間及び24時間)接触させると、皮疹が生じる場合がある
⑤ダニですが、人を刺すことはありません
駆除・防除方法
カベアナタカラダニが対象害虫となっている殺虫剤は市販されていますが、殺虫剤を使わずに単純に水で流すという方法もあります。
しかし、これらの効果は一時的ですので、繰り返し行う必要があります。
効果的な方法として、床に防水材を塗布するという方法がよいとされています。
防水材を塗布することで隙間を埋めることができ、タカラダニの生息・産卵場所を無くす効果があるためと言われています。