親の実家を相続したけれど、家が古すぎて中古では売れないから、更地にして売ろうという相談をよく受けます。しかし、そこには落とし穴も潜んでいます。解体費用と家を解体して取り壊すデメリットについてお話していきます。
まず気になるのは解体費用ですよね。世の中には立地条件も含め全く同じ家はほとんどありません。そのため、解体費用も家ごとに大きく異なります。そのため、あくまで目安になりますが、一軒家の解体費用の相場はこちらです。
木造建坪30坪の家の解体費用 100万円~150万円
鉄骨造建坪30坪の家の解体費 150~200万円
RC造建坪30坪の家の解体費 180~300万円
一軒家や建物の解体費用は、大まかには「解体のしやすさ」「廃棄する建材の量」「土地の整地」の3つで決まります。
あくまで目安程度ですが、木造住宅であれば、1m2あたり1.5万円ぐらいで、30坪の家なら総額150万円前後になります。
住宅によっても変わるため、この金額は参考程度にとどめておいてください。
次に家を解体して取り壊すデメリットについてお話していきます。
①固定資産税が高くなる
住宅が建つ土地には固定資産税を減額する(200m2以下で6分の1にする)という優遇措置があります。しかし、更地にすると、この税金の優遇措置はなくなり、固定資産税は最大で6倍になります。
②再建築不可となるケースがある
都市計画による区域区分制度というものがあり、行政が道路・公園・下水道などのインフラ整備を効率的に行うために土地に指定する区域区分になります。
市街化調整区域に指定された土地では、家の建築が制限されます。新しく家を建てる場合や、再建築する場合、増改築・リノベーションをする場合にも、自治体に許可を得て建築する必要がでてきます。
また、建築基準法上の道路に2m以上接道していない土地に建築されている建物を解体した場合に、接道義務を満たしていないということで再建築できなくなります。