加湿器には「スチーム式」「気化式」「超音波式」という3つのタイプと、これらの方式を複数組み合わせた「ハイブリッド式」があり、それぞれ違った特徴を持っています。まずは、それぞれのしくみやメリット・デメリットのほか、電気代、本体価格の違いについて紹介しましょう。
スチーム式の加湿器は、内部にヒーターが内蔵されており、加熱することでお湯を沸かし、水蒸気を発生させます。
加熱を行うのでタンク内で細菌が繁殖しづらく、清潔な状態を保ちやすく、噴霧される蒸気も清潔なことも特徴です。
一方、同じ噴霧量のほかのタイプに比べると消費電力が大きく7~10倍ほどかかります。
また、スチーム式はお湯を沸騰させて出る水蒸気で加湿しているため、起動から加湿開始までに少し時間がかかります。熱湯を使うのでやけどにも注意する必要があり、特に小さな子供がいる家庭などで使う場合は、安全性に配慮したモデルを選ぶことが大切です。
価格は10,000~15,000円程度の物が主流です。
気化式の加湿器は、水を含ませたフィルターに風をあてることで水分を気化させ、加湿を行います。
電気代も安く、万が一加湿器が横倒しになって中の水がこぼれたとしても、ただの水なので安全です。小さな子供やペットがいる家庭にぴったりです。
気化式の加湿器は大型の物が多く、価格は20,000~50,000円程度の物が主流です。
超音波式の加湿器は、水に超音波の振動をあてることで微細な粒子に分解し、その粒子を霧のように噴出することで加湿します。
加湿力は、スチーム式には及ばないものの気化式より強く、起動してすぐに加湿を始められ、電気代も安価です。
短所は、ヒーター式や気化式と異なり水蒸気ではないためタンク内で細菌が繁殖することもあります。
価格は数千円から10,000円以下が主流で、スタイリッシュなデザインの物が多く、リビングやオフィスのインテリアとして使えるのも、超音波式ならではの特徴です。
ハイブリッド式の加湿器は、気化式加湿器とヒーターを組み合わせた「水を含んだフィルターに温風を送るタイプ」と、超音波式とヒーターを組み合わせた「お湯を粒子に分解して霧状に噴出するタイプ」などがあります。
気化式加湿器+ヒータータイプでは、通常の気化式タイプより加湿効率が良くなることがメリットです。超音波式+ヒータータイプでは、お湯を使うので細菌の繁殖を防げることがメリットですが、どちらもヒーターを使う分、電気代は高くなります。
価格はタイプによって異なり、数千円から数万円まで幅があります。
加湿器を選ぶ際には、
1.噴霧量
2.電気代/本体価格
3.カビや細菌が繁殖しにくいか
この3点を気を付けて選んではいかがでしょうか?