今回は前回お話をした『実際に体験した怖い話』の後編をお話します。
ご夫婦二人をリビングを案内している時に、目の前の公園から遊んでいる家族や子供たちの声が聞こえてきました。
「家族が増えたら公園が近くだから良いね」とご夫婦が話していたのですが、私は公園ではなく2階から話し声が聞こえているように感じました。
しかも話し声をよく聞いてみると、何か話しているのは分かるのですが何を話しているかは全く分かりません。
リビングを見終えてバスルームをご案内している時に、「・・れ」「・・れ」と女性の聞こえてきました。
公園も近いから声が聞こえるよなと思いつつもどう考えてもやはり2階から聞こえてきます。
ただ、何を言っているかは分からなく「れ」しか聞き取れませんでした。
そしてその声はご夫婦には聞こえてない様子でした。
そうして1階のすべての部屋を見終えて階段を上り、ちょうど2階に上がりきった時に「寒い」と感じました。
涼しいのではなく鳥肌がたつように寒かったのを今でも覚えています。
私だけ寒く感じたと思っていたら、ご夫婦二人も寒いと言っていました。
その時にバスルームで聞こえた「・・れ」という声がまた聞こえてきたんです。
しかも、その声はすぐ目の前の部屋から聞こえてきます。
私はこの時、この声は公園ではなくこの家から聞こえているんだと確信しました。
そしてずっと「・・れ」「・・れ」「・・れ」と聞こえてくるので、私は目の前の部屋から声がしませんか?とご夫婦に聞いてみると二人とも2階に上がった途端に聞こえてきたそうです。
その間にも「・・れ」「・・れ」という声もどんどん大きくなりはっきり聞こえてきます。
怖くなった私は、ご夫婦にもう出ましょうと言った時に「か・え・れ」「帰れ」という声がはっきり聞こえました。
その瞬間、目の前の部屋の窓ガラスが割れて、私たちは急いで1階に降りて外に出ました。
他にお家を見学するはずだったのですが、こういう体験をしたのでご夫婦はその日は帰るということになり解散しました。
その後なぜあのような事が起こったのが気になり、売主に確認しましたがいわゆる「事故物件」ではなくてまったく問題のないお家でした。
これは後から聞いたのですが、あの物件は土地が三角の形をしていたので風水、地相、家相は最悪だそうです。もしかしたらそのことが原因で何か悪いものを呼び寄せてしまったのかもしれません。
あの後ご夫婦はどうしたかというと、無事に良いお家と巡り合うことができました。
これが私が体験した怖い話です。