用途地域にはどんな種類がある?住居系・商業系・工業系に分けて解説

用途地域にはどんな種類がある?住居系・商業系・工業系に分けて解説

土地の購入を検討している方にとって、「どの地域にどのような建物を建てられるのか」は、将来の暮らしや資産価値に大きく関わる重要なポイントです。
その判断材料となるのが「用途地域」という制度で、住まいの環境や周辺の街並み、建物の高さまで細かくルールが定められています。
本記事では、用途地域の基本とともに、住環境を決める住居系、利便性を左右する商業系、周辺環境に影響する工業系について解説します。

用途地域の種類①住居系

用途地域の種類①住居系

用途地域とは、都市計画法にもとづき「そのエリアで建ててよい建物の種類」や「建物の高さ・規模」を制限する制度です。
街全体のバランスを保つために、13種類の用途地域が設定されており、そのうち8種類が住居系に分類されます。
この用途地域を理解することで、自分に合った暮らし方ができる土地を判断しやすくなります。
まずは、住居系用途地域の特徴を確認していきましょう。

第一種低層住居専用地域

第一種低層住居専用地域は、低層住宅を中心に静かな住環境を維持することを目的とした地域です。
建物の高さ制限が厳しく、2階建てまでの住宅が中心となります。
3階建てが建てられないケースも多いため、日当たりや通風、街並みの調和が保たれ、落ち着いた雰囲気です。
また、建ぺい率40~50%、容積率80~100%と制限が厳しく、ゆとりある敷地利用が求められます。
商業施設や事務所は基本的に認められていないため、周辺は騒音の少ない住宅街が形成されます。
子育て世帯や静かな環境で暮らしたい方に選ばれることが多い地域といえるでしょう。

第二種低層住居専用地域

第二種低層住居専用地域は、第一種の厳しい規制を基本にしながらも、小規模な店舗や事務所の建築が許容されている地域です。
理髪店や小さな飲食店など、生活密着型の施設であれば建てられるため、利便性と静かな環境のバランスが取れています。
建物の高さ制限や建ぺい率・容積率は第一種と同程度で、閑静な雰囲気を守りつつも生活の便利さがほしい方に向いたエリアです。

第一種中高層住居専用地域

第一種中高層住居専用地域は、中高層住宅の建築が可能で、便利さと居住性の両立を図った地域です。
マンションの建設が可能になるため、人口密度が高まる傾向があります。
しかし、周辺には学校やスーパーマーケットなどの生活施設が集まりやすく、生活利便性が高まる点が魅力です。

第二種中高層住居専用地域

第二種中高層住居専用地域は、第一種に比べてより広範囲の店舗や事務所の建築が認められています。
飲食店や物販店舗など、地域の利便性を高める施設が建てられやすく、にぎわいのある街並みにつながる点が特徴です。
一方で、住居の割合も高いため、商業性と居住性のバランスが重視されています。

第一種住居地域

第一種住居地域は、住居を中心としつつ、中小規模の店舗や事務所、ホテルなどの建築が認められている地域です。
ロードサイド店舗や小規模ビルが建つこともあり、住宅と商業施設が共存する街並みになるのが特徴です。
住環境に一定の配慮がありつつも、日常生活に必要な店舗が近くにそろうため、暮らしやすさを求める方に向いています。

第二種住居地域

第二種住居地域は、第一種住居地域より商業施設の建築が幅広く認められる地域です。
パチンコ店や大型飲食店などの建築が可能で、商業色が強い地域になるケースもあります。
利便性を重視したい方や、駅周辺など活気のあるエリアで暮らしたい方に選ばれやすい用途地域です。

準住居地域

準住居地域は、幹線道路沿いの交通量が多いエリアに指定されやすく、自動車関連施設や倉庫など幅広い建築が認められています。
住宅の建築も可能ですが、騒音や排気ガスなどの影響を受けやすいため、住環境に対する配慮や立地の慎重な検討が必要です。
道路沿いの利便性を活かした暮らしや、住宅と事業を併用したい方に向いています。

田園住居地域

田園住居地域は、農業の利便性を図りつつ、周辺の農地と調和した低層住宅の良好な環境を守るために指定される地域です。
建物の高さ制限などは第一種・第二種低層住居専用地域に近い厳しい基準が設けられていますが、農産物の直売所や、農家レストランなどの建築が認められているのが特徴です。
のどかな田園風景のなかで、自然を身近に感じるゆったりとした暮らしをしたい方に向いています。

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用途地域の種類②商業系

用途地域の種類②商業系

商業系地域は、都市のにぎわいを生む店舗やサービス業、事務所を適切に配置するための区分です。
住宅も建てられますが、商業活動が主体となる地域であるため、静かな住環境を求める方には必ずしも向かない場合があります。
ここからは、商業系用途地域の種類ごとの特徴を解説します。

近隣商業地域

近隣商業地域は、周辺に暮らす方々の日常生活を支えるための店舗やサービス施設が集まりやすい用途地域です。
住宅街と商業エリアの中間に位置づけられることが多く、スーパーやドラッグストア、飲食店、クリニックなど、生活に必要な店舗が揃いやすい傾向があります。
大規模商業施設が立ち並ぶ商業地域ほどのにぎわいはありませんが、日常的に利用する店舗がコンパクトにまとまり、小規模な商店街を形成するケースも見られます。
また、近隣商業地域では住宅の建築も認められており、住居系地域ほど厳しい高さ制限もありません。
「静かすぎない環境で暮らしたい」「生活圏内で買い物を済ませたい」という方には相性が良い地域だといえるでしょう。

商業地域

商業地域は、さらに大規模な商業活動が想定された区分で、都市の中心部や繁華街などに指定されることが多い地域です。
百貨店や大型商業施設、オフィスビル、ホテルなど、多様な用途の建築が可能で、建物の高さに関する規制もゆるやかです。
住宅の建築もできますが、周囲の交通量や人の往来が多いため、暮らしやすさよりも利便性を優先したい方に適しています。
将来の土地価値を重視する場合にも魅力のある地域といえるでしょう。

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用途地域の種類③工業系

用途地域の種類③工業系

工業系用途地域は、製造業や物流施設など、作業を伴う建築物を適切に配置するために指定された地域です。
住居が建てられない区分も含まれているため、土地購入の際には用途地域の内容を必ず確認しておくことが大切です。
ここでは、工業系地域の種類ごとの特徴を解説します。

準工業地域

準工業地域は、工業系のなかでも最も幅広い用途に対応できる区分です。
住宅や店舗、事務所、倉庫、軽作業型工場など、多様な建築が可能で、住居系と工業系の中間的な性質を持ちます。
周囲に工場や倉庫が立地することもありますが、重工業のような大きな騒音や振動の出る業種は制限される傾向があります。
住宅と事業を併用したい方にも選ばれやすい地域です。

工業地域

工業地域は、製造活動が中心となる区分で、騒音や排気のある工場でも立地が可能です。
住宅の建築は認められているものの、住居として快適に暮らすには向かないケースが多く、実質的には事業用途が主体となります。
物流拠点や製造工場を構えたい方に適した地域で、トラックの出入りが多い点も特徴です。
購入前には交通動線や周辺環境をよく確認する必要があるでしょう。

工業専用地域

工業専用地域は、住居の建築が認められていない区分で、工業用途に特化した土地利用が前提となります。
大規模工場や専門的な製造施設の立地を目的に指定されるため、周辺環境も事業用施設が中心です。
騒音や振動、排気の影響を配慮せずに工場の操業ができることから、製造業の方にはメリットが大きい地域といえるでしょう。

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まとめ

用途地域は、建てられる建物の用途や規模を決める大切なルールで、土地選びの方向性を左右します。
住居系は落ち着いた暮らしを求める方に、商業系は高い利便性を求める方に、工業系は事業用の施設を建てたい方に適しています。
後悔しないためにも、用途地域を正しく理解し、将来の暮らしや事業計画に合った土地選びをおこないましょう。

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