寒い日に暖房をつけていたら突然エアコンから温風が出ていないといった経験はありませんか?
実はこの現象は故障ではなく、霜取り運転といってエアコンの正しい機能なんです。
寒いときに温風が出ないで部屋が暖まらないのは嫌ですよね。
そこで今回はエアコンの霜取り運転で暖房が止まるのを防ぐ対策について紹介します。
その前になぜ霜取りが必要か説明していきます。
エアコンの室外機のなかには「熱交換機」と呼ばれる部品が入っています。暖房をつけたとき、エアコンはこの熱交換機を使って室内に暖かい空気を送るのです。
このとき、室外機からは外に冷たい風を吹き出すので、室外機内部の熱交換器は非常に冷たくなっています。すると冷やされた空気中の水蒸気が結露して凍り、「霜」となって熱交換器に付くのです。
熱交換器に霜が付着してしまうと室外機の空気の吸い込みが妨げられ、屋外の熱を効率的に取り込むことができなくなってしまいます。霜による故障を防ぐために、エアコンには熱交換器に付着した霜を溶かす霜取り運転の機能が付いています。
霜取り運転が開始されると、室外機は熱交換機を暖めはじめます。このとき、室内には暖かい空気を送ることができません。そのため、霜取り運転時は一時的にエアコンから暖かい風が出てこなくなり、故障したと勘違いしがちです。
霜取り運転を開始してからしばらくすると霜が溶けてなくなり、通常の暖房運転が再開されます。霜取り運転で霜を溶かす際には、周囲の温度差により湯気が発生したり、室外機から「プシュー」「シャー」「ポコポコ」という音が聞こえたりすることもありますが、これも故障ではないので心配はいりません。
さて本題に移り対策方法を説明します。
対策① 設定温度を低くする
寒いからといって暖房の温度を高く設定しないようにしましょう。室内を温めようとする力が強いほど、熱交換器が冷やされて霜が付きやすくなります。頻繁に霜取り運転が発生するようであれば、設定温度を1~2℃ほど低くしてみましょう。そうすることでエアコンの負担が減り、霜取りの回数も少なくなります。
対策② こまめにフィルターの掃除をする
フィルターを汚れたままにしておくと、エアコン本来の能力を発揮できず、霜取りの回数を増やす原因にもなります。
※掃除をしても20分以上待っても温風が出てこなければ故障を疑った方が良いかもしれません。